アル中病棟 入院準備編(3):入院日まで ― 入院生活 必需品 リスト(その1)

02.アル中病棟 入院準備

前回の最後でも書いたように、私の場合は幸いにも、入院日までちょうど1週間弱の準備期間がありました。その間に、入院期間中に必要なものを揃えていくことになります。

アル中病棟への入院期間は、ちょうど2ヶ月間でした(昔は3ヶ月が標準だったようですが、いまは2ヶ月というところが多いようです。もちろん病院による差、個人による差はあると思いますが)。いわゆる「入院生活」としては、かなり長い部類に入るのではないかと思います。私も「2ヶ月」というのはそれまでの人生で経験したことがないほど長い期間でしたので、準備にはけっこう苦労した覚えがあります。

もちろん入院前に渡される「入院生活のしおり」的なガイドには、「こんなものを持ってきてください」という物品リストは掲載されています。しかし、それが具体的にどんな居住空間や生活サイクル・リズムの中で必要になるのかがイメージできないと、実際にどんなものを買っていけばいいのかが分かりづらいのでした。たとえば「洗濯用具」や「風呂用具」1つとっても、「洗濯はどれくらいの頻度でするのか・必要なのか」「風呂はどれくらいの広さで、どれくらいの時間で入れるのか」などが分からないと、いまいちピンと来ないものです。

結局、引っ越して新生活を始めたばかりの人と同じように、私も入院してから「あれも必要だ、これもあったほうが便利だ」というものが次々と出てくるようになりました。そして周りの先輩入院患者の人たちを参考に、外出許可をもらっては近くの(といってもこれが結構遠いのですが!)100円均一ショップやホームセンターのような場所まで足を運んで、入院生活に必要なものを買い足していくことになりました(このあたりは、自分で動くこともできない大病で入院するのとは違ってかなり行動の自由が許されていますので、助かりました)。それに、こうした買い足しという行為じたいが、ゆったりとした時間の流れる入院生活――といえば聞こえはいいですが、要はひまを持て余してします日々――の中で、ちょっとした改善による刺激と潤いを与えてくれました。

とはいうものの、入院前に、これは事前に知っておきたかったな、という情報が多かったのも事実です。そこで以下にメモとして残しておきたいと思います。とはいえ以下にリストするのは、あくまで私が最終的に揃えたものですし、当然ながら病院によっては不要だったり、持ち込み不可だったりするものもあると思います。あくまで私の場合は、ということで、参考程度にしていただければと思います(そしてもし仮に自分が再入院する際には自分でここを見返す日が来るかもしれませんが……それは決してないように、自分への戒めも込めて書いておきたいと思います)。

※しかもこれまた長くなってしまったので、2回に分けて書きたいと思います。

「しおり(入院ガイド)」に掲載されていたもの

まずこちらは、病院から渡された入院案内に載っていた「入院時にお持ちいただくもの」です。正直、このリストを見ただけでは、なぜこれが必要という扱いになっているのかが謎、というものもけっこうありました。

入院手続きに必要なもの

  • 診察券・保険証・印鑑など(印鑑は確か、入院時に持参する書類にあらかじめ捺印しておけば、持っていく必要はなかった記憶があります)。
    • また私の病院では、「入院保証金」として最初に現金10万円を預けることになっていました。これは最後の退院時の支払い時に使われますが、もし仮に強制退院などになった場合も、こちらから入院費が徴収されることになります。
    • ちなみに私が入院した病院は、病院内にATMなどは一切なく、支払いも現金のみ(当然、クレジットカードは使えません)。最寄りのコンビニも徒歩で最低20分でしたので、現金は事前に下ろしておく必要がありました。
    • また入院費用の支払いは、月末締め・翌月10日頃に請求書発行。請求書は病院で本人が直接受け取るか、自宅などに郵送するかを選ぶことができました。私は病院で直接受け取るほうを選びましたが、そこから現金を近場で下ろしにいかなければいけないのが面倒でした(というのも、鍵つきのロッカーは入院中に貸し出されるのですが、それでも盗難事件などは皆無ではないため、あまり高額な現金や貴重品は院内では持たないように、とも病院から言われていたため)
  • 「限度額適用認定証」

日用品

[食器類]

食器類は基本、食事の時間に配給されるものをそのまま使うのですが、以下の1点だけは自前で用意してこいとのことでした。

  •  プラスチック製コップ
    • 個人的には、入院ガイドをもらってまず目を引いたのが、この「プラスチック製」とはっきり書かれた部分でした。単純に、陶器製のコップやマグカップだと落として割ってしまう可能性が高いから、ということだとは思うのですが、何もそんなはっきり書かなくても……
    • 子供じゃあるまいし、プラスチック製のコップというのは案外持っていないものです。そこで自分は、Amazonで適当なものを見つけて購入しました(蓋付きがいいかな……と思い下のものを選択。でも、この250mlタイプは結局「味噌汁」や「コーンポタージュ」などを飲む時には容量が小さすぎたので、100円ショップで別のもを買って使っていましたが)。
  • ちなみにいざ入院してみると、たとえばTHERMOSのようなステンレス製の保温マグを持ち込んでいる方も多かったので、割れなければなんでもOKのようでした。私はそれほど気にしないほうですが、特に冬などの寒い時期に入院する方であれば、こうしたタイプを選んだほうがベターかもしれません。とにかくお茶やコーヒーは入院中に大量に愛飲することになりますし。
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[風呂・洗面系]

  • 洗面器(湯おけ)
    • 「え?洗面器?」と最初思ったのは自分だけでしょうか。自分の場合、普段自宅でも使っていなかったですし、入院中も後述するように、タオルはマイクロファイバー製の速乾性のものしか使わなかったため、洗面器でじゃぶじゃぶ洗うこともなかったです。なので、正直いって入院中も必要性は感じなかったですね(風呂場で使うのではなく、たとえば「靴下だけ洗いたい」という時などは使いましたが……)。それでも洗面器はスペース的にかさばるので、なんとなくAmazonで見つけたこの「折りたたみ収納タイプ」を購入して持参しました。この製品じたいは、本当にかさばらなくて済むのでおすすめです。
伊勢藤 折りたためる ソフト湯おけ ブルー I-522
ISETO (伊勢藤)
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  • 歯ブラシ・歯磨き粉
    • これは自分が普段利用されているもので十分だと思います。
    • ただ、これも「アル中あるある」だと思うのですが、酒飲みの方はたいてい歯ブラシっておざなりなのではないでしょうか。アルコール依存症になるほど飲んでいると、ほとんどモノ(特に甘いもの)も食べなくなりますし、私なんかの場合は「アルコールで消毒できているから平気だろ」などとオレオレ適当医学(?)をふりかざして、歯ブラシをサボるようになっていました。
    • ちなみに私の場合は、アル中病棟への入院直前に歯茎から血が出てきていたので、怖くなって歯科医で久々の検診を受けていました。そうしたらやはり歯石が相当たまっており、歯周炎予防のためにも歯間ブラシとフロスの利用を強くおすすめされていました。なので私は入院中にありあまった時間を使って、1日3食、毎食ごとに時間をかけて歯間ブラシ・フロス・歯ブラシを念入りにしていました(別に自慢にもなりませんが、歯科衛生だけは本当に病棟中で最も丁寧にやっていた自信があります)。そうしたらこないだ退院後に受けた久しぶりの検診で、歯科衛生士の方から「見違えるように改善した」とお褒めの言葉をいただいたので、それだけでも入院した価値はあったというものです(苦笑)。
    • 自分は下のSSSサイズの歯間ブラシから初めたのですが、最初は「こんなもの本当に歯と歯の間に入るのか」と思うくらい歯茎から血が出ていました。しかし入院中に8本使い切った時には、もうSSSサイズでは満足できなくなり、次のSSにレベルを上げていきました(それでもまた新たに血は出てくるのですが、しばらくするとまた引き締まってどんどんレベルが上がって鍛えられていく感じが楽しい)。歯間ブラシのいいところは、こうした歯茎をブラッシングで引き締める効果にあるそうなのですが、それでなくても普通の歯ブラシって、全く歯と歯の間の汚れを落とせていないんですね……軽くショックでした。退院後のいまはさすがに毎食後というわけにはいきませんが、寝る前には欠かさず歯間ブラシは利用しています。
システマ 歯間用デンタルブラシ SSS 8本
ライオン
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  • シャンプー
    • これは本当に適当でいいと思います(院内の売店でも売っていたので、切らす心配もほとんどなかったです)。自分は毎日洗っても、1本使い切ることはありませんでした。
  • ボディーソープ
    • これも上と同じく適当。自分は旅行向けの小さなタイプを買うようにして、余らさないようにしていました(余って持ち帰るのは、重いしかさばるし嫌だなと思ったので)
  • バスタオル・タオル(各4枚程度)
    • ここはけっこう肝になる部分なのですが、もし自宅で使うような綿製のタオル・バスタオルを各4枚程度も持ち込んだとしたら、それだけでも相当かさばると思いませんか? 自分はとにかく荷物がかさばるのが嫌だったので、普段から登山のときに使っていたマイクロナノファイバー製の速乾タオルだけにして、枚数も2枚だけでやりくりしていました。
    • マイクロナノファイバー製の速乾タオルなら、一晩もあれば室内でも十分すぐに乾きますし(タオルの室内干しは、皆さん普通にやっていましたね)、マイクロナノファイバーなら干しているときに水がポタポタたれてきたり、物干し臭が漂うということもありません。ということで、非常におすすめですね(退院後も結局このスタイルになりました。笑)。
  • 電気カミソリ
    • 自分はひげがかなり濃いほうなので、カミソリ負けも酷く、最初は持っていかなくてもいいかなと思ったのですが、せっかく酒の断つのだし、見出しなみも人並み程度にはきちんとしようと思い、持っていきました。基本的にはそれで正解だったと思います。
  • ティッシュペーパー
    • これは現地調達で十分だと思ったので、特に購入はせず。ウェットティッシュも欲しくなるのですが、これは入院時にも言われるとおり、アルコール入りのものはなんでも持ち込み禁止ですので、アルコールフリーのものを選んで買う必要がありました。

衣類

こちらもタオル同様、「4着程度を目安に」と書いてありました。これは時期にもよると思いますが、だいたい2〜3日に1回は洗濯をする(できる)イメージでしょうか。時間はとにかくあるので、天候さえ恵まれれば、洗濯・日干しはいつでもできました。自分はこちらもタオル同様、とにかく荷物がかさばるのが嫌でしたので、必要最低限ギリギリまで削りました(というのも入院時も家族同伴ではなく、自分一人で電車・バスで来る予定だったので、とにかく荷物は減らしておきたかったのもある)。

  • 普段着
    • 自分の場合は季節の変わり目で寒くなる境目に入院したこともあり、温度調節がけっこう大変でした(院内には廊下が広いので、夜間にトイレに行く時など、凍えるほど寒いことも)。結局、外出のときに自宅に戻っては、要らなくなった服とこれから必要になる服を入れ替えたり、わりとこまめに衣替えをしていた記憶があります。
    • あと、普段着はなるべくどうでもいいもの、というとアレですが、要するに「退院時に捨てて処分してもいいやと思えるもの」を中心に持っていきました。これは下の下着・靴なども同様でしたね。
  • 下着類
    • 自分の場合、これは出張のときなどもそうなのですが、とにかく荷物がかさばるのが嫌でしたが、下着(Tシャツ・パンツ・靴下)だけはさすがに4日分にプラスアルファを加えて持っていきました(念のため、洗濯できない日が来てしまうとまずいため)。ただこれらについては、上でも書いたとおり、本当に退院時には捨てて帰る予定のものを持っていきました。
  • 就寝着
    • いわゆるパジャマのことだと思うのですが、自分は普段からパジャマなど特に着ないので持参せず。ただ次のページで後述しますが、寝間着&院内普段着用に、入院後に古着屋でジャージの上下セットアップは追加購入しましたね。ジャージを普段から愛用されている方は、それを持っていくのが吉だと思います。ジャージの快適さは異常。

履き物(シューズ)

  • 室内履き
    • これは「入院あるある」だと思うのですが、「かかとのないサンダルは禁止」と書いてありつつも、やっぱり入院してみたら、みんな院内では平然とサンダルを履いて暮らしていましたね(よほど足元がフラツイていたりと転倒する危険性がなければ、サンダルは事実上OKのようです)。ですので、自分も入院後にこれはサンダルを買い足しました(まあ、持っていくのはかさばるので、それで結果オーライでしたが)
  • 運動靴
    • これはよくわからない謎の項目でしたが、自分は普段からスニーカーを履くので、一番ボロっちいのを履いていきました。特に私の場合、入院先では「屋外で運動をするようなプログラム」はありませんでしたし、いくら断酒するとはいってもジョギングなどをするほどの元気はありませんでした……(それに、入院中はいつでもシャワーを自由に浴びられるというわけではありませんでしたし)。
  • 体育館シューズ
    • 入院先の施設の1つに「体育館」がある、ということは分かっていたのですが、これは自分の場合、週に何回かあるOT(Occupational Therapy: 作業療法。要は学校のときの図画工作・体育のようなものだと思ってもらえればOK)のなかでも、スポーツのときに週1で使うだけでした(入院中は本当に時間が有り余るので、体育館がもう少し自由に使えたら……と思うことはないではなかったですが、まあ管理のことを考えるとそれも難しいですよね)。とはいえ、自分はアルコールを断つとすぐに体調も回復したため、夢中になってスポーツ(ソフトバレー)に全力でハマっていたので、ちゃんと運動靴は持っていってよかったなと思いますが(笑)。

「しおり(入院ガイド)」に記載されていなかったもの

(長くなってしまったので その2 に続く)

アル中病棟 入院準備編(4):入院生活 必需品リスト(その2)―事前に記載も説明もなかったが、持参・追加購入したもの
前回から引き続き、入院中に必要だったものをリスト形式で紹介していきます。今回は、病院から事前に渡された入院ガイドには掲載されていなかったものが中心ですので、これから初めて入院するという方には役立つ情報が多いかもしれません。ご参考までに。 ...

 

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